まんちゅうの語学ブログ

語学学習や気になる話題について綴ります。

国連英検特A級合格記念【二次試験総合評価10点で合格した面接を完全再現】

2021年12月12日に受けた国連英検特A級に合格することが出来ました!!

初受験から3回目でようやく合格できました。二次試験に行けたのは今回が初めてだったので、面接は一発合格を掴むことができ、嬉しく思います。

 

そこで、面接の様子を文字に起こしてみました。

受験を予定している人、国連英検特A級の面接ってどんな感じなんだろうと気になる人参考にして頂ければと思います。 情報共有のため、試験直後にメモを取っているため、かなり具体的に再現出来ていると思います。

目次

1.試験前の様子

2.国連英検特A級2次試験 面接再現

3.終わりに

 

1.試験前の様子

会場の四谷駅には1時間ほど前に到着した。受験前、Twitterで一ノ瀬安先生と会う約束をしていたので、集合時間の14時より少し前に談笑をした。そのまま会場に乗り込む。

エレベータを登って出て右側に受付が見える。特A級とA級で受付が分かれているようだった。当日の試験は集合時間が指定されているため到着後スムーズに受付を済ませることができた。ここで記入していた面接シートを受付で取り出すよう言われる。提出するのかと思いきや、そのまま試験まで持っておくように言われた。

係員の方に誘導され、数歩先の控室に案内される。8畳ほどの控室で待った時間は5分程度で、間もなく声がかかり面接室がある奥のフロアに通してもらう。

部屋の前の廊下には次の面接を待つ受験者が3メートル程の間隔を置いて椅子で待機していた。一番奥の方の部屋で受験を待つ方が誰かと話をしている。

よく見ると、国連英検協会の服部孝彦先生だ。他の受験者の方に話を聞くと、どうやら一番奥にいる人は声をかけてもらえたようだ。羨ましい、と思い余裕もなく、間近に迫った本番を前に、手に緊張の汗をかいていた。

 

2分ほど待機しているとスーツ姿の日本人女性の方が部屋から出てきた。”It’s your turn.”と部屋へ案内してくれた。スタッフの方かと思いそのまま入室すると、女性は左側の席にそのまま着席した。

まさかの面接官であった。色々な試験を受けてきたが、面接官が迎えに来てくれるという展開は予想していなかったので少しびっくりした。わざわざありがたいなと思った。おそらくこちらの方が元国連大使である。

部屋の奥右側には男性の面接官がいた。高身長の若い見た目のカッコいいネイティブの方だった。こちらが国際関係を専門とする大学教授だと思う。

勝手が分からず部屋の真ん中で10秒ほど立ちすくんでしまったが、have a seat. と言われようやく席に着く。この間、印象を良くしようと終始マスク越しではあるが笑顔を保つことを心掛けた。ニヤニヤしてフリーズしてる変なやつだと思われたかもしれないが、あまり気にしないことにしよう。

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さて、ここからは実際にされた質問内容です。

はっきりと言い回しを覚えているものは英語で表記しましたが、それ以外は日本語で表記しています。(当然ですが実際のやり取りは全て英語です、念のため)

 

2.国連英検特A級2次試験 面接再現

日本人面接官

OK, now let’s get started. In your interview sheet, I see you majored in Japanese teaching. So could you tell us a little bit about education?

(ここで私は「教育とは何か」という広いテーマなのか、「国連が教育に関してどのような活動をしているか」を聞いているのか、はたまた「自分の教育についての経験、価値観」を聞かれているのか分からず、

Should I talk about something general about Japanese education or is it just about my personal experiences?と教育一般について聞いてるのか、個人的な経験について話せばいいのか聞き返してしまった。質問が広すぎる!)

日本人面接官

Anything would be ok, don’t worry about it. It’s just a casual question.

(ただの世間話だからなんでもいいよと言われ安心。ただのアイスブレーキングだったようだが、この時点でどれくらいのスピードや流暢さで喋れるのかを試していたのかもしれない。)

Well, I taught Japanese to university students in Kentucky, the U.S., and as a teaching assistant I learned a lot about how motivation drives students to learn better. And through the interaction with my students I realized the pleasure of teaching. After I came back to Japan, I started to teach English to share with Japanese students my personal experiences.

(ここはいつもの自己紹介。アメリカで日本語を教えたのがきっかけで、帰国後教える仕事を始めたと話した。)

日本人面接官

That’s awesome. Now, let me ask you. Which UN organization do you think is most relevant to you?

(ここで本番スタート。気になる国連機関についての質問が来ました。)

Well, I think FAO and UNHCR are most relevant and effective organizations, particularly because these entities are doing utmost efforts to help people in dire needs, such as food, shelter and healthcare units. Oftentimes it takes really long to establish a peace in conflict-affected zones, so the works of FAO and UNHCR are most effective to deal with the immediate needs of refugees and internally displaced persons.

国連食糧農業機関国連難民高等弁務官事務所について話した。理由は、食糧を含む生活必需品の支援を直接行っているからと答えた。)

日本人面接官

I see. You mentioned humanitarian aids and refugees. What do you think of the situation in Myammar.

(難民支援に関心があると答えたのでミャンマー情勢についてここで聞かれる。おそらく国連知識を試す質問。)

Currently, over 900,000 Rohingya muslim are living in a refugee camp in Cox’s Bazar, Bangladesh. UNHCR is currently working to help them by providing basic humanitarian aids. With winter approaching, there will be a severe weather condition. So the international community should ramp up financial support and logistic support.

(90万人以上の市民がバングラデッシュのコックスバザール難民キャンプにいることを指摘。UNHCRの活動について簡潔に述べたつもりだが、ミャンマーの軍事政権の難民対応など、もっと背景知識に触れるべきだったかと反省。質問の仕方も曖昧だったのと、背景知識を話しすぎて質問の意図を理解してないと思われてもいけないため、無難な回答ではあったと思う。ただ、もう少し固有名詞やデータを盛り込みつつ話すべきだった。)

日本人面接官

OK, and what do you think about the situation in Afghanistan?

(アフガン情勢についての質問が出た。ここも当然難民の現状についての質問だと理解し、次のように答えた。)

Well, some 23 million people are in need of humanitarian assistance. The UN security counsel resolution 1988 in 2011 prohibits member states from giving financial aid to terrorists. However, with Taliban de-facto government taking control over a country, there should be reassessment to this resolution.

(ここでは、テロリストへの資金提供の禁止を決定した国連安保理決議第1988号について細かく言及した。タリバンの政権掌握以降、国際通貨基金IMFやその他の国際機関からの財政援助は停止しているが、これにより一般市民の生活もますます困窮しつつある。そのため、人道支援分野においてはこの決議、方針に例外を認めるべきだと強調した。 国連環境開発計画(UNDP)がPeople’s economy fundという中小規模のビジネス支援を始め、現金支給と併せて行っていることにも言及したかったが、やはり本番ではすぐに口から出てこないものだ。)

ネイティブ面接官

Thank you. Let me move on to the next question.

(ここで男性ネイティブ面接官の初質問。)

About climate change, what role can Japan play in order to achieve decabonization?

(話題が完全に切り替わり、環境問題について聞かれる。日本の脱炭素化に向けての対策は事前に調べておいたので、自分が理解できる範囲で意見を述べた。)

Well, the Japanese government is often criticized for not contributing enough to reduce the amount of CO2 emitted from traditional energy sources. But, the geographical conditions compared to European counties have to be taken into consideration. For instance, wind and solar energy can be transmitted through electricity cables between one country and another. Island countries like Japan has a risk of not being able to deal with energy shortage.

Under the circumstances, I think Japan can play a unique role in containing the gas emission by investing in state-of-the-art technologies such as Direct Air Capture, Small modular nuclear reactor, which is less dangerous to deal with. The world’s largest direct air capture facility is to be built in Texas, the US in 2022. So countries heavily dependent on traditional energy resources can play a different role in expediting innovation in energy industry.

(ここでは、ヨーロッパのように太陽光発電風力発電などの非化石燃料を推進することは日本にとっても必要だが、需要と供給の不一致が起きた際の対処が難しい事情があると答えた。ヨーロッパは陸続きの地理的特性のため、電力供給が不足した場合送電線などを通じて他国から一部供給することが可能だが、日本だとそうはいかないという記事を以前読んだのでそれが口から出てきた。

次に、二酸化炭素を空中から直接回収するDirect Air Capture技術の活用など、単純に二酸化炭素排気量を減らす以外の方法で環境問題を解決する試みがなされていることについて話した。また、小型モジュール式原子炉など従来より安全性が改善されると言われている原子力発電の利用可能性についても触れた。)

ネイティブ面接官

原発の再稼働については国民の反対が予測されるがこの問題をクリアする為には何が必要だと思いますか。

(やはりここで原発というキーワードはしっかり捉えられた。)

教育が鍵だと思います。2011年の原発事故以降、原子力発電の活用について国内で多くの反発があったのは事実です。しかし、現在の日本のエネルギー事情を考慮すると、原子力発電効率性や低コストでの運用は依然として有用であり、検討の余地はあると思います。安全性の確保に関しては、国際原子力機関IAEA)のモニタリングなど、国際機関による安全性の裏付けが必要になってくると思います。

(エネルギー分野については勉強不足だったため、あまり専門的な内容に深掘りしないようにした。)

男性面接官

農業分野においてAIなどの最先端技術を用いることに賛成ですか。

(全く違う角度から質問が飛んできた。この質問に対する正直な感想は「知らん!」だったが、なんとか答えた。)

賛成です。国連機関のスタッフメンバーに限りがある中、最先端の技術を活用して農業発展を推進する考えは実用的なものだと思います。

日本人面接官

日本の農業セクターにこれを導入することについてはどう思いますか。

長期的な視点で見れば必要だと思います。しかし、よく言われているようにAIの導入によって雇用の安定性と農業に従事する国民の生活に支障がない形で慎重に議論していく必要があると思います。

ネイティブ面接官

国連はAIなど科学技術の発展に対して何か貢献できることはありますか。

人権擁護や平和推進のためのモニタリング機関として、AIの発展には目を向ける必要があります。例えば昨年、アフガニスタンで民間人が米国軍の誤解によって殺害されるという事故がありました。ドローンによる襲撃や空爆によって、既に死傷者も出ています。近年、UNESCOが中心となってAIの応用利用に関して安全性を確保する為の会議が開催されました。したがって、今後も科学技術の発展が国連加盟各国の市民生活を脅かすことがないように、継続してモニタリングする必要があると思います。

ネイティブ面接官

ロシアのウクライナの対する強硬的な姿勢に対して国連は何ができますか、また日本には何ができるかと思いますか。

まず日本に関しては、地理的な事情から、クリミアで難民が出た場合その人たちを受け入れるのは難しいと思います。したがって、外貨準備金を資源として財政援助を行うことが先進国として必要かつ現実的な対処だと思います。国連に関して言えば、クリミア半島侵攻に関して、既に2014年の時点でロシアの一方的な侵攻と好戦的態度を批判する決議を出しています。したがって、今後も継続して平和を脅かすような行為を批判し、資金凍結などを通じてメッセージを送り続けることが必要だと思います。(ロシアは2021年末時点で6000億ドルほどの資金があるため、EUや西側諸国からの大規模経済制裁があってもそれほど痛手を負うことはないでしょう)

ネイティブ面接官

ありがとうございます。

日本人面接官

最後の質問です。岸田文雄首相は現在、18歳以下の国民に現金10万を給付するとの案を出しています。あなたは賛成しますか。

(最後に全く違う角度から質問が飛んだきたため、笑いそうになってしまった。国内のニュースにも関心があるかを試されているように感じた。)

賛成です。将来世代の借金が増える為反対意見も多いですが、日本は通貨発行券を持ち、預金準備残高も世界でトップクラスのため、デフォルトのリスクが極めて低いです。このことは多くの経済学者、財務省官僚も認めています。確かに、発行権を持つからといって、無作為に現金を配布する政策は社会主義的であるという批判もあります。しかし、コロナ禍で生活に困窮している国民にとっては、短期的であっても生活苦を軽減させることは大きな助けとなります。明日の生活がままならない人達を置き去りにして将来の財政負担を懸念するのはナンセンスと言わざるをえません。したがって、10万円の現金給付に関しては、短期的な目線で見れば私は賛成です。

日本人面接官

最後にご自身が話したいことはありますか。

(やはり最後は用意したトピックを話すようだ。国連知識をアピールするため、面接当日12月12日が「国際中立デー」であることを話そうと考えていた。)

特に中立という概念に強い関心があります。

偶然にも今日、12月12日は国際中立デーとされています。国際政治学者サミュエル•ハンチントンの『文明の衝突』でも指摘されているように、性質の異なる文化が隣り合うと、必ず激しい衝突は起こります。

現代に目を向けると、中国の台湾海峡付近、及び、国際法上違法であると糾弾されているいわゆる九段線(nine dash line)付近での軍事的行動を強めています。米国の覇権国(hegemon)としての求心力が弱まった今、中国は南米諸国、サハラ砂漠以南のアフリカ諸国とも経済的、外交的紐帯を強めています。また、ロシアについても、ウクライナベラルーシ国境付近で10万を超えるとも言われる数の兵士を派遣しており、国際平和を脅かしています。

このような緊張の中で国連が推進すべきことは、文明衝突を回避し、適切な距離を文化間で確保できるように永世中立地帯を増やす交渉の場を設けることだと思います。緩衝地帯(バッファゾーン)を確保し、不要な対立を避けることで、文化相対主義多文化主義に基づいた価値観を、和平的交渉によって推し進めていくことができると思います。これが、国連が果たせる貴重な役割だと考えています。

日本人面接官

Alright, this is the end of the test. Thank you for coming today, and have a nice day!

(やっと終わった、とほっとした気分になった)

Thank you, I’ve never had such an intellectually intriguing conversation in my whole life. It was definitely worth coming here taking about 5 hours from home.

(ここで最後に山口から5時間かかった、遠くから遥々やってきたんだぞアピールを猛烈にしました。疲れたー。)

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3.終わりに

質問されたことは詰まることなく全て答えられたので、最後は清々しい気持ちで終わることができました。半年以上前から、怖い面接官を想定していたので拍子抜けしました。面接官がフレンドリーで本当に良かったと思います。カジュアルな雰囲気で安心して受けられたと思います。

以上が今回の二次面接の内容になります。試験直後にメモを残しておいたので再現度は高いと思います。まだ書いてない内容があると思い出したら加筆修正していきます。

このメモが次に受験する方々にとって少しでもお役に立てれば幸いです。

 

 

 

国連英検特A級二次試験対策用のiCloudメモを公開してみる

こんばんは、ポッキー&プリッツの日ですね。

ブログを再開するにあたって、アウトプットするコンテンツもないとおもっていたのですが、私が普段iPhoneiPadでメモしているパラフレーズ集や、面接返答集を一部公開してみたところ、ありがたいことに見てみたいという方からメッセージを頂きました。

 

ブログ用にではなく、備忘録、自分の普段の勉強用に使っているメモが少しでも役に立てればいいなと思います。テーマはランダムですが、気になった話題について載せていければと思います。ちなみに表現や言い回し、論の展開はThe Economist, The Foreign Affairs, BBC, CNN, UN News, Reutersを普段から読んでいるので、その記事から引用しているものが多いです。自分の意見をまとめるのにも役立ちそうなので好評なら続けてみたいなと思います。ではまた。

 

面接想定質問

Q.発展途上国においてワクチン摂取が遅れていることについてどう思うか。

 

Currently, there is a persistent inequality of vaccination rate between rich countries and low to middle income countries. For instance, some indigenous groups in Indonesia cannot get vaccines, not because of the shortage of supply, but because the Indonesian government require everyone to have state-issued ID, which most people in indiginous communities do not possess. This inequality of vaccination rates is not a matter of supply chains, but rather a systematic failure. Physical distance and geographical configuration are also what renders vaccines-for-all initiative almost imposible, impeding vaccine access for indigenous communities across the world. A global effort is now needed to help developing countries access and deliver COVID-19 vaccines, testing, and therapeutics. Under the circumstances, UN related agencies work to end the pandemic and boost economic recovery. To be specific, The International Monetary Fund, World Bank Group, World Health Organization and World Trade Organization have joined forces to accelerate access to COVID-19 vaccines, therapeutics and diagnostics by leveraging multilateral finance and trade solutions, particularly for low- and middle-income countries. Therefore, these collaborative works would help to fight the current inequal distribution of covid-19 vaccines.

 

 

 

 

 

街の活気

11月6日は3週間ぶりに広島に行く日であった。

 先日1年ぶりに福岡に行ってきたせいか、一週間の休みがあるのに結局遠出することもなく自宅で過ごしていた。それもあって、日曜日の仕事のために前乗りで広島に行くことにしたのだった。本通りの街は従来の賑わいを取り戻したかのように人だかりができていた。新しいたい焼きの店も行列をなしていた。

 

 多くの人が共感してくれるのだが、2019年3月頃から怒涛の勢いで人生が進んでいる感覚がある。年齢を重ねれば毎年時間の経過が早くなる感覚をジャネーの法則という。

しかし、コロナ禍による不思議な時空体験のせいもあり、果たして年を重ねたから時間が足早に去っていくのか定かではない。

 

 「街が活気を取り戻した」と個人的に最も感じた瞬間は、2年前クリスマスライブを決行したParis Miki(眼鏡屋)の前での一幕であった。

 この店は、店頭にピアノが置いてあり、通りすがる者が自由に弾いていいというルールになっている。眼鏡屋という響きからすると異様にオシャレなシステムである。そこに2人組の若い男性が腰をかける。

 

 やおら鍵盤に指を置く男性は、柔らかなタッチで曲を弾き始める。優しい旋律に懐かしさがこみ上げる。Easyという曲だ。

Easy - YouTube

 

 曲を弾き終えるとすぐ近くで演奏を聴いていた私は彼らに話しかけた。米軍岩国基地から来た青年2人ということが分かった。広島には米軍基地や市内に住むALTや語学学校の英語教師が集まるバーがある。International barと呼ぶことが多いこれらのバーで、私はよく飛び込みライブを行っていた。

 

 "Are you traveling around?"私は初対面の非日本語母語話者にはよくこう声をかける。"Where are you from?"は、色々な問題提起を含む問いかけだと、私は思う。親友に、広東省に生まれ、メキシコで幼少期を過ごし、その後イスラエルの高校を出てアメリカに移住した、父親がポルトガル出身という人間がいる。生まれた場所と国籍と日常的に使う言葉が「しっくり」来るというのは、意外と少ないのかもしれない。

 

 実を言うと、彼らが旅行客でないことは経験上分かっていた。バックパックを背負わず、カジュアルな格好で歩いていると、近くに住んでるのかと察しが付くようになっていた。

 

広島は面白い街だ。英語話者を探すと必ず共通の知り合いがいる、ということがある。インターナショナルバーの常連客の名前を出せばすぐに打ち解ける、こういう経験に不思議な縁を感じて、私は嬉しくなるのである。

 

 街行く人は、大抵自分とは無関係な他人だという感覚が、どこかにある。ところが、話をしてみると、共通の友人がいたり、同じ興味関心を持っていたり、初めて話す人達でも、心の繋がる瞬間はある。これが街に出る、人に遭うことの面白さだと思う。

 

 10分ほどの他愛のない会話を終えて、帰路に就く。夜はホテルの1室からtwitter上のspaceで霊魂についてというテーマで話をした。2時間ほどの会だったがこの日も、脱線が脱線を生み、興味深い話題が盛りだくさんだった。詳細はまた別の記事にして気が向いたら書きたいなと思う。よい土曜日の一日だった。

語源でひもとく西洋思想史 渡部昇一

10月末は有給休暇の消化のため、漫ろに過ごしていた。

フランス語や韓国語など再開しようとも思ったが、溜まっていたゴリゴリ活字の本が読みたい気持ちが勝ってしまったため、本棚にある本を渉猟することとなった。

 

TwitterのSpace機能(Clubhouseのような複数人でトークができる)を使って『語源についてひたすら語る会』を開催し始めたのは今年の夏ごろだったと思う。5,6人のリスナーに集まってもらい、英語の語源やよもやま話を延々と話し続けるという趣味丸出しの会であったが非常に楽しかった。

 

先日久々に新たなネタを仕込んで『語源スペース』を開催した。

2017年にこの世を去った渡部昇一氏の著書を種本ベースにしてお話をさせていただいた。この本は語源というキーワードに反射して購入したものだが、内容はやはり博学者の渡部氏、浩瀚な蔵書から得られた知見に裏付けされた考察に溢れている。王と皇帝、税、神秘、運命、などテーマ毎に西洋思想を紐解いていくその筆致は、語源の知識というちょっとした面白話が得られると同時に、同時代の人々がどのように言葉というフィルターを通じて世界を捉えたいたのか、その一端を垣間見ることが出来る。

 

語源というと気を付けなければいけないのが「民間語説」だ。かつて、beliefという言葉の起源を、be+lief(葉っぱ)と思っていたことがあった。古代人の思考習慣として木々やその枝葉に神秘的、超自然的な存在が宿るという考えはしっくり来るぞ、と私は考えた。差し詰めその解釈で困る、ということもないため、しばらくは語源を調べることもなく(というよりかどこかでその語釈を見たはずだった)、過ごしていた。

ところが、あるとき、ふとbelieveの語源を調べてみる機会があった。すると、このlieveとは、leave(Proto-Germanic *galaubô. More at ġelīefan (to believe).)とあるのではないか。ドイツ語のGlaube「信じること」と同語源である。要するに信じるの語源は、「信じる」という意味のゲルマン祖語である。

geleafa - Wiktionary

 

これはやられた、と(勝手に)思った。民間語説や勘違いはこうやって広まっていくのだろうと思った。「確信を持って物事を理解した」と感じたとき、裏付けをしないと大抵の場合勘違いに終わる。こうした裏付けのない語説を紹介する場合、やはり「あくまで俗説」「裏付けは出来ていない」という点を説明する他ない。

知的誠実さ(intellectual honesty)という言葉が好きだ。理解や解釈、知識の出処に怪しい部分があれば包み隠さずそれを伝える。私の身の回りには、こうした誠実さと知性を兼ね備えた大人物が多い。おかげで、知識を披露する場面にあたって見栄や虚勢を張る必要がない。分からないことがあれば教えを乞う、私が知っていることを相手が知らなければ惜しげもなく共有する。なるほど!と膝を打つを瞬間の悦びが、私の原動力だ。こうした知の循環作用みたいなものによって知的好奇心は深まり、相互に賢くなれる、この感覚を失わないようにしたい。

 

午後から久々の授業が始まる。思うままに書き綴る行為は、内省を促してくれる。高尚な響きがすると恐縮だが、書評のような形で今後も日々の中で得られた面白い知識を少しでも共有していきたいなと思う。

 

 

11月になりました。(ブログ再開の動機と国連英検特A級の話)

早くも11月になりました。寒いです。ところでこのブログは2019年頃始めたはずですが毎日記事を更新するという崇高な目標を掲げたのはいつのことやら、あっという間に経っていました。思えばアメブロを遊びで始めたのが中2病が真っ盛りの中2でしたからもう14年経つことになります。

大学に入ってからは音楽活動の発信を、と5年ぶりに再会したもののそれ以降記事を書くという経験がなくなってました。Twitterでお話してもらえるフォロワーの方が多いのでそちらの方で遊んでいましたが、やはりべちゃくちゃ喋るタイプの人間としてはとりあえずこういうひたすらに書き綴るタイプのプラットフォームは向いているかもしれません。

ちなみに再開したのはパソコンを買いなおしたからです。キーボード打ちやすい。起動早い。前まで使っていたパソコンが起動に毎回1分以上かかる上にWordひとつ開くのに数分かかることがあるというとんでもない代物だったのでよく我慢したなと思います。オレ、エライ。原因としては〇indowsの更新が死ぬほど多く作業能力を奪っていたそうです。なんてことだ、Windows。ちなみに新しいPCもWindowsなのであまり悪口を言うと起動が遅くなるような呪いをかけられそうな気がするのでこの辺にしておきます。Windows最高。

 

話は変わって10月24日にあった国連英検特A級、一次試験は福岡で受験しました。3度目の一次試験挑戦のため、良い結果が出るのを期待したいです。もし通れば12月12日の二次試験に挑むことになるわけですが、準備にビビりまくってます。

終わった直後は「今日から二次に向けて頑張るぜ!」と意気込んでいたのですが2週間ほど経ちやや不安感が増しています。

 

幸いTwitterで主催している勉強会の方々のおかげで試験までモチベーションを保つことが出来たので引き続き相互に刺激を与えていけたらなと思います。

 

さて、今週は有給休暇で1週間休みだったのですが明日から久々に仕事です。ずっと家に籠っていたので見事にだらだらしてしまいましたが、来月2年ぶりの東京が受験旅行という最高の状態になれることを祈って地味に勉強を続けていこうと思います。

受かってるといいなあ。

結局人生目標なんて立てない方がうまくいく(かも)という話

こんばんは、さっそく1か月以上更新をさぼっていました。

さて、来年のフランス語検定準1級合格に向けて重たい腰と贅肉を上げ、

勉強に取り掛かってから2週間。

いつも行くインターナショナルバーで福建省の子と仲良くなりまして、

さっそく家に眠っていた中国語参考書とiPhoneのホーム画面から3回くらい右にスライドしないと出てこない位置にしまっていたアプリを取り出し、中文学習に勤しんでいます。

つくずく集中力がないなと思いつつ、

逆にこういう性格だから多言語をつまみ食いできるんだなと思ってます。

来年あたりは何語をやってるやら想像がつきませんが、とりあえずその日にやりたい言語ができる環境に感謝しつつ、ゆるりと生きます。

【英作文テキストどれやればいいの?】英検1級の英作文でオススメの参考書は?

英検1級の1次試験突破に向けて勉強している人たちの悩みでよく聞くのは、

「作文の対策をどうしたらいいか分からない。」

安心してください!私もです(笑)

1級の作文はテーマもやたらスケールがでかくて考えたこともないような話題を3つもポイントあげて語らなければいけない、、、こないだあった2019年第2回テスト。

「消費税増についてどう思うか」とかそういうタイムリーでホットでキュートでラブリーな話題を期待するじゃないですか。そしたら、、、

「宇宙開発はコストに見合うか」

ノータッチ過ぎてぶっ倒れそうになりました。理系テーマ、苦手っす、先輩。

そんなあなた(私)にオススメのテキストがこちら。

(MP3音声無料DLつき)最短合格!  英検1級 英作文問題完全制覇

(MP3音声無料DLつき)最短合格! 英検1級 英作文問題完全制覇

 

英作文対策としては、旺文社から出ている

英検分野別ターゲット英検1級英作文問題 改訂版 (旺文社英検書)

英検分野別ターゲット英検1級英作文問題 改訂版 (旺文社英検書)

 

もほぼほぼ公式問題集なので実力をつけるには素晴らしい教材なのですが、

駆け込み寺的に試験直前1か月前くらいからやってみたことある人は、

「同じレベルの文章が書ける気がしない。。。」

となったのではないでしょうか。(私はなりました。使ってる語彙がすごすぎて圧倒されちゃう。。。><👈)

ジャパンタイムズの英作文シリーズ、使ってる語彙も構文も、

①中高生でも取り組みやすいように構成されていて、

②意見をブロック毎にまとめてあるので、小分けに覚えることができて、

③試験直前までに繰り返し読めるくらいのギリギリの厚さ

です。

 

先日の英検の試験会場では、中学生さんや高校生さんが右隣に多く、6割くらいの子が使っているのを見たので取り組みやすいテキストなんだと思います。

ということで、まとめ。

1級英作文対策を独学で1か月で完成させたい!という方は、

①語彙に自信がない! ☞  ジャパンタイムズの「最短合格!」

②語彙も文法も自信あり&格調高い英文を書きたい! ☞ 旺文社の「英検1級英作文問題」

と簡単にまとめてみました。

もちろん他にも良いテキストはありますので順次紹介、またコメントで紹介テキストのこういうところがオススメ!ということがあればお教えいただけると幸いです。

 

では、また。

※ブログ3日目なのでまだまだ文章も構成もへたくそです。参考書紹介も学習方法も見やすいように編集していきますので、何卒よろしくお願いします。

  

1年振りに英検1級を受けてみた

初英検受験は確か2013年、私は大学3年生であった。

 

当時の私はイケイケであった。英検準1級合格した6月からわずか半年、1級に挑戦すると周りに言いふらした反応は、「まだ早くね」

 

当時の私の所属していた学部は、「文化創造」学部、英語とは無縁である。

しかし、学部は「国際文化」やたらと英語学科と張り合うことに燃えてきた。

 

いや、むしろ生きがいだった。

 

そんなこんなで1級を受けてみた。

 

正直、準備不足であった。

 

が、一発で合格してしまった。特に二次試験、英語は世界共通語になりうるか、というビッグでファンシーなテーマであったが、構成はめちゃくちゃだった。

 

そんなこんなで5年が経ち、昨年1級を再度受けたが、結果は、、、

 

二次不合格。。。

 

テーマは、女子高と男子校は存続すべきか。

 

なぜ、このテーマを選んだのか、自分でも覚えていない。。。

 

結果、同じ性別の人とばかり過ごしていると、異性の気持ちが分からなくなって、

偏見が生まれてしまう、という、皮肉にも思いっきり偏見に満ちたコメントをしてしまった。ドン引きである。何言ってんだ。

 

そんなこんなで2019年第2回試験、久々に燃える1級である。

 

1次試験の結果発表は21日月曜日。

 

どうなることやら、、、

留学なしでTOEIC960点を取った男が田舎で語学をマスターする方法をお伝えするブログ

皆様、はじめまして。

某中国地方の田舎で語学を趣味にしている26歳です。

大学1年の頃に受けたTOEICで450点をマークして以降、

なんだか悔しくて勉強しまくった結果、2年後に960点、英検1級を取得することができました。あと、韓国語能力試験フランス語検定もついでに取ってます。

このブログでは、留学なしで外国語を習得する方法について、ゆるりと書いていこうと思ってます。

 

手始めに、自己紹介がてらTOEICの勉強法について。

 

参考書というと、いいものはたくさんあるのですが、みんな思っていることがあると思います。

 

「どれを選んでいいか全然分からん。」

 

ということで、結論から言いましょう。

 

過去問一択です。

 

新問題形式になってからのTOEICでもほぼ関係なくです。 

公式TOEIC Listening & Reading 問題集 5

公式TOEIC Listening & Reading 問題集 5

 

 

ちなみに僕が勉強を始めた2012年頃は、これを使っていました。

 (こちらは旧型式の問題なので、練習用として使うのが今はいいかなと思ってます。)

TOEICテスト新公式問題集〈Vol.2〉

TOEICテスト新公式問題集〈Vol.2〉

 
TOEICテスト新公式問題集〈Vol.3〉

TOEICテスト新公式問題集〈Vol.3〉

 

 

 

具体的に参考書の進め方を説明します。

 

まずは、語学学習でやってしまいがちな失敗から。

 

「単語を覚えることからやり始めて飽きてやめる。」

 

これ、よくありますよね。というか僕もそうでした。

ひたすらに単語帳とにらめっこして、間違えたら10回書き直して、、、

人生が終わります。

 

ということで、まず初めて欲しいことは、、、

 

「リスニング」です。

 

リスニングからやりましょう。

理由を説明すると、効率が良いからです。

 

読む学習法から始めるとよくありがちなのが、単語のスペルは分かるけど発音が分からなくて、リスニングで同じ単語を聞いたときには聞き取れない、ということです。

 

公式問題集のリスニングを、スクリプトを見ながら学習しましょう。

それも3回は繰り返します。なかなか前に進まない気がしますが、これをやると何が起こるか。

 

音声をダウンロードしておくことで、歩いてるときにこれまで学習した音声を聞きながら復習ができる!

 

普通歩いてるときに朝やった問題集のことを考えたり、

リスニング音声を復唱したりしないですよね?(基本してたら変な人ですが)

 

でも、音声をダウンロードして前の日の夜や、朝に聞いたスクリプトを、

通勤時間や通学時間中に聞くことができたらものすごい学習効率アップだと思いませんか?

 

質問があればコメント欄まで!(記事、もっとわかりやすく修正予定です。しばしお待ちを。)